30代未経験で製造業からITエンジニアになった年収推移【給与明細も公開】

「30代未経験からITエンジニアになると、年収はどれくらい上がるものだろうか。」
「スキル次第で給与も上げやすいとか聞くけど、30代からじゃ遅いんじゃないかなぁ。」

こんな不安や疑問が過去の僕にもありました。

僕は37歳の時にプログラミング学習を開始し、その年にWebサイトを制作するエンジニアとしてIT業界に転職しました。

それまでは、新卒から製造業や電気工事業といった畑違いの業界です。

こういった背景から、30代未経験で製造業からITエンジニアに転職した約3年間の年収推移を実際の給与明細や注文書などと共にリアルに紹介します。

この記事を読むことで、「ITエンジニアに興味があるけど、未経験だし年齢的に給与がどうなるか気になる」という疑問を解消し、挑戦の一歩を踏み出しやすくなるはず。

結論、月ベースで「10万円」→「24万円」→「40万円」と上げていくことができました。

目次

30代未経験で製造業からITエンジニアになった年収推移(給与明細も公開)

時系列順に紹介していきます。

下請フリーランス時代:月10万円

プログラミング学習後、企業へ転職ではなくフリーランスとして約1年ちょっと活動していました。

仕事はWeb制作会社からの下請業務や、店舗のWebサイトを制作するといったものです。

当時はIT業界が初めてな上、エンジニア仲間もいなかったので相談する人もおらず、業務内容はもちろん精神的にもかなり大変でした。

大体こういった業務を毎月請け負い、月にすると大体10万円といったところ。。。

実際に使用した請求書

独身ならまだしも結婚して子供が2人いましたので、生活なんてとても出来ません。

またIT業界や業務に不慣れなのもありますが、サイト制作をしながらお客さんとの打合せや営業をするのは精神的にもとてもハードでした。

些細なことを確認する時でも、「こんなこと聞いても大丈夫かな…」「聞き方に変なところは無いかな…」など、たった数行の文でも30分くらい悩んでいたこともありましたので。

こうした収入面の不安と精神的なストレスが大きくなり、会社員として企業への転職活動を開始しました。

正社員時代:月24万円(年収288万円)

転職活動は経験不足のため書類選考で落とされることも多く苦労しましたが、何とか地元のIT企業に転職できました。

この時点で、経験もある程度評価されて月24万円手取りは20万ちょっとでした。

正社員時代の給与明細

決して高くはないものの、仕事を取る為に営業したりお客さんと連絡を取り合ったりの気苦労もなくこれだけ頂けるのはむしろありがたいと感じていました。

自分の力だけで仕事を取って報酬を頂く苦労を知ると、月24万を稼ぐのがどれだけ大変なことなのか実感できるんですよね。

ただ度重なる給与遅れや会社の対応に不信感を抱き、1年ちょっとで退職することになりました。

準委任フリーランス時代:月40万(年収480万円)

約1年間の会社員を経て、再びフリーランスに転向します。

「前に収入の不満で失敗したのに、なぜまたフリーランス?」

こう思われそうですが、前回は請負契約で、今回は準委任契約です。

請負契約は成果物を収めないと報酬を貰えませんが、準委任契約は月の労働時間が140〜180時間に収まっていれば決まった報酬額が支払われるという契約です。

9:00~18:00といった具合に毎日決まった時間帯に作業をするので、働き方のイメージとしては会社員と同じです。

フリーランスエージェント経由で案件を受注し、月40.7万(税込)の案件に参画出来ることになりました。

フリーランスエージェントからの注文書

年収に直すと480万円なので、悪くありません。

こういった経緯で、30代未経験ながら約3年間で順調に年収を増やすことができました。

直近の製造業時代は年収300万円も無かったので、正直あのまま製造業をやってたら、ここまで伸ばせてなかったでしょう。

補足:フリーランスは節税手段が増える

「フリーランスは税金が増えるから正社員の2倍稼がないとダメ」

こんな話をよく聞きますが全くの嘘で、むしろ正しく税金関係の知識を付けて節税すれば正社員よりも手元にお金が残しやすくなります。

税金と聞くと多くの人は難しく感じるかもしれませんが、気になることについて2時間くらいググっていればフリーランスとして活動する為の知識くらいは身につきます。

それまで「税金…?社会保険…??よく分かんないから会社に丸投げしたい…」と思っていたのが、今では100%理解して納得して支払っている感があり、個人的にはこっちの方が合っているなと感じています。

製造業からITエンジニアになって年収が上がった3つの理由

僕なりに分析した結果は下記の3点。

  • スキル重視の業界だから
  • 業界的の平均年収が高いから
  • フリーランスになったから

それぞれ解説します。

スキル重視の業界だから

特段僕のスキルがめちゃくちゃ高いというわけじゃなく、企業が求める一定のレベルに達していれば、転職回数はあまり気にされないという意味です。

ちなみに37歳の時点で5回ほど転職してましたので、それまでの面接ではほぼ100%転職理由について聞かれましたし、転職回数を理由に書類選考で落とされたこともありました。

ただ振り返ると、IT業界に来てから転職回数については1度も聞かれたことはありません。

その代わり、「何が出来るのか」「どんなものを作った経験があるのか」ということは必ず聞かれました。

そもそも、IT業界では収入アップやスキルアップを目的に転職するのが当たり前みたいな風潮もあるようです。

IT業界ならスキルや経験さえあれば転職回数の多さが不利になることもなく年収も上げやすいです。

IT業界の平均年収が高いから

あなたの年収が決まる大きな要因の1つとして、「どの業界で働くか」があります。

仮にあなたが平均的な成果を上げる人材だとしたら、年収もその業界の平均年収に近づくことを意味するからです。

業界の平均年収ランキングは下記の通り。

僕の前職である「製造業(メーカー)」は2位で「IT/通信」が4位。
製造業(メーカー)の方が年収が高いと一瞬感じるかもしれませんが、会社の規模によって大きく異なります。

僕の前職は全社員数十人の中小企業だったので、製造業(メーカー)でしたが会社の平均年収としてはそんなに高くありませんでした。

一方でITエンジニアだと色々な働き方ができまして、今だとSESといって予算に余裕のある大手企業に出向いて作業をしたりするので、割と収入が上がりやすかったりします。

特にIT業界は世界的にも伸びている分野で、エンジニア不足も合わさって、年収も上げやすい傾向にあります。

フリーランスになったから

日本だと企業は正社員を簡単にクビにできないので、給与が社員に還元されにくくなります。

例えば「本当は40万円払えるけど、20万円しか払わない」みたいな現象が起きます。

会社にある程度キャッシュをストックしておかないと、何かあった時に資金繰りがショートして最悪倒産も考えられるので仕方がないことですね。

一方でフリーランスを雇った場合、「あるプロジェクトの1年間だけ雇って期間が来たら即契約を切る」みたいな事ができます。

仮にそのフリーランスが全然使えなかった場合、「次の契約更新を止めて別の人を雇う」ということも可能。

企業は余計な人件費を払わなくても良いので、会社員と比べてフリーランスへ高い報酬を支払う事ができます。

フリーランスは不安定だという神話

ITエンジニアに限っては、フリーランスでも収入が途切れたりといった不安定さは考えにくいです。

なぜなら現状エンジニア不足で今後もそれは加速し続け、2030年には最低でも約41万人不足すると経済産業省が予想しているので。

経済産業省:IT人材育成の状況等について
経済産業省:IT人材育成の状況等について

例えば案件によっては、こちらから言い出さない限り半永久的に契約更新され続けるケースもあるくらい。

仮に契約が終了しても経験年数が2~3年あれば、1ヶ月以上仕事が見つからないことはほとんど無いと言われています。

にも関わらず報酬は上がりやすいので、ローリスク・ハイリターンという現実世界のバグのようなことが起きています。

30代製造業未経験でもITエンジニアになったら年収は上がる

IT業界は未経験でも比較的年収を上げやすい業界です。

20代とは違い、30代ともなると即戦力が求められるので、最初にスキルを身に付けないといけませんが、そこさえ乗り越えて転職できてしまえばどうにでもなります。

ITエンジニアに興味が出てきた方は、下記の記事で30代未経験からエンジニア転職した体験談をまとめてありますので、ぜひご参考ください。

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