製造業に転職したいけど、志望動機や自己PRはどうやって考えればいいんだろう。
考えるのは面倒なので、なにか上手く作れて効率的に面接を突破できる方法はないかな?
こういった疑問に、お答えします。
この記事を書いている僕は、製造業歴12年ほど。取引先や外注先へ訪問することも多かったので、業界内で色々な人と関わってきました。
こういった背景から、「どういった人が製造業に向いているのか」「企業はどういった人物像を求めているのか」が分かってきました。そこで今回は、製造業に転職を考えている方へ「効率的に志望動機・自己PRを作って面接突破する方法」をお伝えします。
製造業に転職する為の志望動機・自己PRのテンプレ
適切な志望動機・自己PRを作るコツは、『質問の意図を理解すること』です。
志望動機:自社のことをちゃんと分かっているか?
自己PR:どのような価値を自社にもたらしてくれるのか?
上記が、それぞれの質問意図になります。
それでは、テンプレを見ていきましょう。
志望動機と自己PRのテンプレ
次のとおりです。
少し抽象的ですが、後で例文を出すのでご安心を。
志望動機のテンプレ
- ①企業の価値観・強みを探す
- ②そこに共感を示す
- ③挑戦したいことを表明する
自己PRのテンプレ
- ①自分の強みを述べる
- ②強みの根拠はなにか
- ③自分がどんな価値を生むのか
上記のような流れで作っていきます。
それでは、具体例を見ていきましょう。
具体例①:他業種の営業をしていた人がトヨタに転職する場合
志望動機の例文
貴社の企業理念である”笑顔のために。期待を超えて。”に強く惹かれました。
前職は業界柄として少し利益主義な会社だったのですが、転職後は貴社が掲げる”笑顔のために。期待を超えて。”を重視して、お客様の満足度を上げる挑戦をしていきたいです。
※企業の価値観は、『企業名 ビジョン』『企業名 企業理念』などでググればでてきます。上記は『トヨタ ビジョン』で調べたところ、”笑顔のために。期待を超えて。”が出てきました。企業によって価値観はいくつかありますが、自分に合いそうなものを選べばOKです。
自己PRの例文
私の強みは、前職で経験したリース営業です。
そこでは、企業向けにオフィス用コピー機のリースを行っておりました。
そこで得たスキルは、意外にも”トラブルへの対応力”です。リース営業は販売したら終わりではなく、契約後も予期せぬトラブル対応をしておりました。
そんな中、よくあるトラブルを洗い出してその対処法をまとめた資料をお客様にお渡ししたところ、トラブルを減らした経験もあります。
不具合の原因を突き止めて再発しない対策を取る経験は、製造業でも展開しやすいと考えております。
次に、”コミュニケーション力”と”他業種の知識”です。営業を長年続ける中で、お客様は製品の性能だけで商品を選ばないということが分かりました。
商品を購入する心理の裏側には、「この人から買うべきか」が常にあり、動機づけのためにコミュニケーション力と他業種の幅広い知識が大切だと考えております。
新規営業へ出向いた先で、「今のリース会社は対応が悪いから更新を機に切り替えたいから話を聞かせてよ」とお声がけしていただくこともありました。
こういったスキルは他業界でも横展開可能だと考えており、社内外問わず、適切に対応することで良質な関係を築いていき、業務を円滑にすることができると考えております。
具体例②:他業種で品質管理をしていた人がトヨタに転職する場合
志望動機の例文
貴社の”職能給の一本化(一律の定期昇給の廃止)”という人事制度に強く惹かれました。
元々自動的に昇給するシステムに疑問を持っており、自分の能力を評価してもらいやすい会社を探しておりました。
そこで、貴社の”職能給の一本化”という制度を見つけ、応募致しました。
仕事を与えられるのではなく、積極的に仕事を造っていくスタイルで仕事をしたいと考えております。
※企業特有の制度は『企業名 人事制度』でググればでてきます。上記は、『トヨタ 人事制度』でググりました。人事制度を読み込んで、志望動機に上手く盛り込むと良いですね。
自己PRの例文
前職では、電子部品の品質管理を担当しておりました。
そこで得たスキルは、「不具合品の発生原因の解明」と「再発防止策の作成」です。
商品を効率的に生産するには、安定して高品質のものを生産しないといけません。
そこで、製品の不具合率を減らすために、QC7つ道具を用いて発生率の多い不具合内容を突き止め、対策するという施策を経験しました。
問題が起こる前に事前に原因を潰しておく経験を、他業界でも活かして行きたいと考えております。貴社は大量生産技術を確立されておりますが、その際に品質の安定は切っては切り離せない業務だと思います。
従って、前職でのノウハウと貴社の持つ技術の強みを活かすような品質管理に関わっていきたいと考えております。
※品質管理に応募することを想定して書きましたが、応募する職種によって臨機応変に作っていきましょう。
上記の様なイメージです。
テンプレと具体例を見つつ、志望する会社に合わせて作ってみてください。
効率的に志望動機と自己PRを作る思考法
最後に、志望動機と自己PRを作る時に大切な考え方についてお話します。
テンプレ(型)は効果があるけど、例文に効果はない
テンプレとはいわゆる型や雛形なので使い回すのはOKですが、例文をそのまま使うのはNGです。
なぜなら、スキルや経験、年齢や性格など人によってバックグラウンドが違うからです。
テンプレを利用しつつ、自分に合った例文を作らないと、あなたの強みがなくなってしまいますのでご注意を。
自分を商品として売り込もう
転職活動とは、いわゆる自分という商品を企業に売り込む行為です。
そこで大事なのが、『真実をそのまま伝えないこと』です。
もちろん嘘はいけませんが、可能な限り自分を大きく見せることが大切。
例えば、経験の浅い20代前半の転職者であっても、『企業に染まっていないので柔軟に対応できる』『QC検定の資格勉強をしている』など、ポテンシャルや勉強への意欲も強みにできるはず。
面接では自分の価値を最大限に伝えて、効率的に売り込んでください。
まずは手を動かそう
ここまで読んで頂きありがとうございます。
記事を読み終えてからやることは、『実際に作ってみること』です。
おそらく、8割の人がここで断念するはず。
逆に言えば、ここで手を動かすことで上位2割に入るわけですね。
最後にもう一度テンプレを載せておきます。
志望動機のテンプレ
- ①企業の価値観・強みを探す
- ②そこに共感を示す
- ③挑戦したいことを表明する
自己PRのテンプレ
- ①自分の強みを述べる
- ②強みの根拠はなにか
- ③自分がどんな価値を生むのか
これを参考に、実際に志望動機と自己PRを考えてみましょう。
ただし、当たり前ですが、絶対の正解という答えは存在しません。仕事と同じですが、まずは型を覚えて実際に行動していくことが大切です。
転職を始めていないならすぐに行動するべき
転職は、平均して3~6ヶ月かかると言われています。
つまり、会社を辞めてから転職活動すると、その間は無収入になるということ。
※自己都合の退職で失業保険がもらえるのは、退職日の約3ヶ月後から
僕も経験がありますが、無収入での転職活動は精神的にきついのでおすすめしません。できるだけ在籍しつつの転職活動がベストでしょう。
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