- 30代未経験でエンジニア転職するって無理なのかな?
- 実際に30代で転職成功した人の話を参考に聞いてみたいな。。。
- 失敗を避ける為に具体的なアクションプランも教えてください!
実は、30代でIT未経験の人でエンジニアに興味を持つ人は多いです。
社会人としての経験を積むと同時に、「果たしてこのままで良いのか?」と、働き方に疑問を感じる時期でもあるからです。
かくいう僕も、新卒から製造業などをしていましたが、スキルが身につかず仕事に興味を持てない自分が不安になり、IT業界に行くため37歳でプログラミングを学び、IT企業に転職しました。
こういった経験から、正直30代未経験であってもやる気さえあれば、エンジニア転職は可能だと思っています。
この記事では、「30代未経験がどのような方法でプログラミングを学び、企業転職を成功させたのか」「失敗を避ける学習方法や転職のコツ」など、実体験を添えて解説します。
この記事を読むことで、30代未経験でもスムーズにエンジニアになれる方法が理解できます。
30代でプログラミングは遅くない!未経験からエンジニア転職した体験談
37歳未経験でプログラミングを学び、エンジニア転職した方法は下記のとおりです。
- 手順①:プログラミングの学習
- 手順②:実務を経験してみる
- 手順③:応募する(妥協は必要)
前提条件として、僕はフリーランスで働くつもりだったので、学習後に営業を行い、実務経験を少し積みました。
いきなりフリーランス独立を考えていない場合でも、面接時にアピールできるような実績があると有利なので、合わせて解説しています。
手順①:プログラミングの学習
たくさんのプログラミング言語がありますが、Web制作(ホームページ制作)に関する言語(HTML・CSS・JavaScript・PHP)を学びました。
元々ブログを2~3年やっていたのでHTML・CSSを少しと、WordPressの基本操作を理解していたので、入りやすいと思ったからです。
また、コーディング(プログラムコードを書くこと)するとサイトの形や色が変わって見た目の変化がすぐ分かり、単純に楽しくて「これならやっていける」と思ったので。
やってて楽しいと思える言語を学ぶのが、プログラミング学習で挫折しないコツです。
具体的な学習方法とは
最初は、ドットインストールの無料コースから始めました。
無料で始められる有名な学習サイトだとプロゲートもありますが、実際にエディタ(プログラムコードを記述するツール)を使った学習がしたかったので。
全くの初心者なら、「プログラミングってどういうものか」が分かれば良いので、実際に使ってみて学習しやすいと思ったサイトでOKです。
初期学習の失敗談
全て無料で学ぼうと思い、学習手順をネットでググったりして独学していたことです。
基本的なことは学べるものの、実際にWebサイトを作ろうとなると、次のような疑問が次々出てきます。
- どういった順序で書くと効率的なのか?
- コーディングする時の基本の型が知りたい
- そもそもこの学習方法で間違いないのか?
初心者の自分が無料教材だけで、実務レベルの技術を学ぶのはかなり難しいと感じました。
そこで、有料教材について念入りに下調べし、リーズナブルで評判も良かったデイトラ(プログラミングスクール)で学ぶことに。
思った通り、有料教材はカリキュラムが優秀なので、学習も捗りました。
制作をより早く効率的に進めるツールやテクニックも学べ、独学時に不安に感じていたことも解消できたので、正直始めからプログラミングスクールを利用すれば、最短で習得出来たと思っています。
勉強で大切なこと:問題解決能力を育てる
エンジニアとして働くようになると、エラーや思ったように動かないなどは日常茶飯事で、自分で解決しないといけない場面が多々あります。
プログラマー歴20年以上のベテランの人でも、エラーで詰まるのは結構あるあるだそう。
そこで大切なのが、ネット検索などで問題を自己解決する能力。俗に言う、「ググり力」というやつです。
これを身につけるには、たとえスクールを利用していても、すぐに講師へ質問はせず「まずは自分で解決しようとする意識」が大切。
ちなみに僕は、学習中に詰まってもスクールの質問チャットでは一切質問せずググって解決してました。
どうしても分からない部分だけ、質問チャット内で過去の似た質問を探し、その回答をみるといった具合。
学習時間はかかったと思いますが、ITエンジニアとして働いている今、この学習方法は割りと役に立っていると思います。
もちろん、どうしても分からず嫌になり、挫折してしまっては本末転倒なので、そこは臨機応変に。
手順②:実務を経験してみる
学習当初からフリーランスを目指していたのと、37歳未経験を雇うメリットが企業に無いと思ったので、まずは実案件を自分で獲得しようと考えました。
方法としては、Web制作会社やデザイン会社をネット検索し、お問い合わせフォームなどからひたすらメール営業です。
ちなみに返信率は非常に低いので、最低100件は送るつもりでいないといけません。
メール営業のハードルが高いと感じる場合は、ランサーズやクラウドワークスといった仕事のマッチングサービスの方が始めやすいです。
手数料は取られるものの、案件内容が事前に分かるので、自分のレベルにあった案件にだけ応募できるメリットがあります。メール営業の場合、どんな案件を振られるか分かりませんので。
ただし競争率は高いので、数十件は応募する覚悟がいります。
実案件での失敗エピソード
正直失敗は色々ありますが、SNS経由で短納期の案件を引き受け、結局間に合わなかったことがあります。
2ページのWebサイトのコーディングで、納期が3日くらいだったと思います。
ほぼ徹夜で作業していたものの、仕上がりが中途半端なまま提出しないといけなくなり、迷惑をかけてしまいました。。。
こういったことから、実務未経験のWebコーダーなら、納期が最低でも1ページ1週間以上ある案件にした方が無難でしょう。
副業で実案件をこなすのはかなりハードなので、次に紹介する方法がおすすめです。
実務経験に近い学習方法
友達など知人のWebサイトや、Webサービスを作る方法です。
周りの人でお店をやっていたり、何かサークルをやっている人がいればダメ元で声をかけて、初案件を受けたという人は結構多いです。
自分のサイトじゃなく他人のサイトを作る時の大きな違いは、自分の能力以上の要求をされることがあるので、スキルアップに繋がりやすいこと。
自分のサイトやサービスだと、「ここは難しいから、少し妥協しよう」など調整ができてしまいますので。
もしそういった知り合いがいない場合は、自分で考えたサイトやサービスを作り、誰でも見れるようにネット上に公開するまですると、かなり学びになりますし、転職活動でアピールポイントにもなります。
エンジニアは、毎回同じことをするルーティンワークが少なく、その都度課題や問題を解決していかないといけません。
実務未経験ながらも「自分で作った作品を公開すること」は、仕事への真剣さやポテンシャル、スキルを評価してもらえる材料になります。
手順③:応募する(妥協は必要)
1年くらいWeb制作のフリーランスとして活動していましたが、収入が安定しなかったので、転職活動をすることに決めました。
正直家族もいたので、経歴が1番長い製造業の方が労働条件が良くなると思い、製造業に絞って転職活動していたことも。
ただ、ワークポート(転職エージェント)で相談したところ「求人企業は前職を見られるのでIT業界を志望しても大丈夫だし、その方が自然ですよ」の一言で、IT業界で探すことにしました。
短い期間でも、実務経験って大切だなと実感した瞬間です。
転職活動に利用したサービス
以下は、実際に利用していた転職サイトと転職エージェントです。
- リクナビNEXT|鉄板の大手転職サイト ※求人数が多くてサイトも使いやすい
- ワークポート|転職決定人数No.1 ※転職コンシェルジュの助言が、IT転職のキッカケに
- doda|転職者満足度No1 ※エージェントサービスだけでなく自分で検索もできる
- エンゲージ|総合型求人サイトで企業数No.1 ※地方の求人数も多く選択肢が広がる
上記4サイトを並行して使っていました。
特にIT系に強いサイトを選んで使っていたわけではありませんが、複数のサイトを利用することで応募できる求人数も増えました。
企業を選んだ時のポイント
家族がいたので、最低限の年収と勤務地で絞った後で、経験に近い業務内容で選ぶことに。
就職した企業じゃなく客先で働くことになる、SES事業を行っている会社でも気にせず応募していました。
世間的には「SESはブラックが多い」などと言われますが、経験も浅かったので「どんな環境で働くことになっても、まずは経験値を積もう」と思ったからです。
たとえ業務でスキルが付かなくても、家で自己学習すれば良いと思ってました。
入社後の待遇
転職したのは、創業2年目の地元スタートアップ企業(社員数5人程度)。
年収は直近の製造業勤務時とほとんど変わらず、年間休日数が125日という、悪くない待遇でした。
昨年はSES事業だけだったようですが、僕が入った年から受託開発や自社開発にも力を入れていこうという段階で、僕は興味のあったスマホアプリゲーム開発(自社開発)を主に任されることになりました。
入社後に感じた良い点悪い点
良い点はこちら。
- リモートワークなど自由な働き方ができる
- 業務が全て興味のあることばかり
- 独立しやすい環境が整っている
長年製造業で働いていた分、リモートワークなどIT業界特有の自由さに衝撃を受けました。
自ら勉強するくらい好きな仕事なので、業務内容もやってて楽しいことばかり。
業務中にIT界隈の会話が聞こえてくることも多く、そういった話題が好きな僕にとっては心地が良く「IT業界にいるなぁ」と実感します。
また、スキルやキャリアがつけば独立しやすいのも魅力です。
スキルといっても、そこまでハイスペックでなくても大丈夫で、経験年数で言うと1〜2年でもフリーランスエージェントを利用すればフリーランスになれます。
もちろんフリーランスになると、年収も上がりやすいです。(むしろ下がるなら止めた方がいい)
僕は37歳未経験でIT業界に転職してから3年弱で製造業時代の年収より1.8倍上がりましたので、30代未経験だったとしても、全然問題ありません。
逆に悪い点はこちら。
- SES企業だと案件ガチャになりやすい
- 小さい会社だとワンマン経営になりがち
- 地方だとIT企業が少なく転職しにくい
SES企業だと、他社に派遣されてその客先で仕事をすることになりますが、スキルの上がらない業務に就く可能性も高いです。
これはSES企業が悪いわけじゃなく、自社開発企業でも起こり得ることなので、正直言って業務ガチャ。
上司や営業に相談すれば契約終了してもらえることもありますが、会社の売上に直接関わるので、強引に続けさせられる可能性もあります。
またIT企業は設立して間もない上、社員も数名といった若くて小さな会社も多いです。
そうなると、経営者の考えややり方がモロに反映されやすくなるので、良くも悪くもワンマン経営になりがち。
健康診断が無かったり「うっかり忘れてた」の一言で給与振込が数日遅れたり、本来は違法行為であってもなぁなぁで済まされるケースも少なくありません。
他にも、IT企業は都会に集中しているので、地元から離れられない地方住みにとっては転職がしにくいです。
魅力がたくさんのIT業界でも悪い点があるものの、スキルが上がらない微妙な業務だったりブラック企業だったりというのは、どの業界・職種でも同じことです。
年収を上げやすかったり、リモートワークで住む場所を選ばず働けたりすることを考えると、エンジニア職は他業種と比べて大分恵まれているんじゃないかと思います。
30代後半でもIT転職できたと思うポイントとは
手当たり次第応募することです。
30歳未経験での転職は簡単じゃないものの、もしかすると「未経験でも社会人経験豊富な人が欲しい」と思っている会社に巡り会えるかもしれません。
僕の場合、「過去じゃなく、これからどうしていきたいかを重視する」という理念と合って今の会社に入社できたので、あなたを求めている会社もきっとあるはず。
そこで大切なのは、「勤務地」「年収」「働き方」など条件面で多少の妥協をすること。
僕は最初、勤務地を地元だけに絞り、年収も少し多めを希望していましたが、なかなか応募先が見つかりませんでした。
そこで年収や通勤時間を妥協して応募候補を増やし、2日で40件くらい応募しまくり、最終的に今の会社に転職できたという経緯があります。
ITエンジニアなら、スキルを磨けば年収も上げやすいですし副業で稼げます。会社との信頼関係ができればリモートワークの交渉もできるので、最初のうちは多少の我慢は大切です。
30代未経験でエンジニア転職を目指す時に失敗しないポイント
お伝えしたいことは下記の4点。
- 会社を辞めての学習は貯金額に注意
- 目標となる理想像を見つける
- 自由な働き方は会社員でも可能
- やる気があれば何とかなる
それぞれ解説します。
会社を辞めての学習は貯金額に注意
プログラミングを習得するには時間が結構かかるので、会社員をしながらだと全然進まず、「会社を辞めたらその分勉強できるやん」って考えてしまいがち。
会社を辞めるのも1つの選択肢ですが出来れば2年間、最低でも1年間は何もしなくても生活出来る貯金があった方がいいです。
僕の場合2年間の貯金がありましたが当時は本当にエンジニアとしてやっていける保証も無く、毎月減っていく貯金額を見るのは精神的にキツかったです。
同じように会社を辞めて学習を進めようとしている場合は注意して下さい。
目標となる理想像を見つける
学習の挫折防止として、あなたが思い描く理想的な生き方や働き方を目標にしてみてください。
ITエンジニアになれば、たとえば下記のようなことが叶います。
- 会社や場所に縛られない働き方が可能
- 海外にも通用するスキルを身につけられる
- 伸びていく業界なので年収アップもしやすい
僕の場合、上記に加えてプログラミングが楽しいから、「これなら無限にやっていられる」と感じていました。
楽しいことしてお金がもらえるとか、もはや「働くって何?」って感じですね。
他にも、「パソコン1台で世界中を旅しながら働く」なんて怪しい生き方もできますし、実際にやっている人はたくさんいますよね。
こんな感じで、楽しい未来を妄想すると、プログラミング学習のモチベーションもアップして、挫折防止にもなります。
自由な働き方は会社員でも可能
自由な働き方と聞くと、すぐにフリーランスを想像する人がいますが、正直会社員でも実現可能。
IT企業って、今風な考え方の会社が多く、場合によっては勤務時間の調整やリモートワークなど、融通も聞いてもらいやすいので。
考えようによっては、成果がでなくても毎月給料で生活は保証されているので、業務中はもちろん、休日でもスキルアップに集中できるメリットがあります。
やる気があれば何とかなる
僕はそうでしたが、「30代未経験でIT転職とか無謀じゃないのか…」と心配になって、ネットやYouTubeで色々検索したものの、正直あまり意味はありませんでした。
結論、できる人はできるし、できない人はできないので、自分がどちら側か分からない以上、とりあえずチャレンジするしかないからです。
とはいえ何もやったことがないのに、いきなりスクールに通うとかは、おすすめしません。
もし興味が持てなかった時に払ったお金が無駄になるので、まずは「ドットインストール」や「プロゲート」といった無料サイトで小さく始めてみましょう。
あなたの興味にガッチリハマって、「これなら続けられそう」と感じるなら、さらにより実践的なテクニックなどを学ぶ手段としてスクールに通えば、後悔は無いはずです。
もしプログラミングを少しでも楽しいと感じるなら、学習もがんばれますし、転職後も「楽しいことでお金がもらえる」感覚になるはずです。
30代未経験でもエンジニア転職は可能
最後に、実際に30代未経験の僕がIT転職した手順をおさらいすると、下記の通り。
- 手順①:プログラミングの学習
- 手順②:実務を経験してみる
- 手順③:応募する(妥協は必要)
未経験者ならまずは無料学習サイトで試してみて、より深く学びたいと感じてからスクールを検討すれば、お金を無駄にする心配もありません。
基礎学習を終えたら、何か案件を受注してそれを実績として企業へ応募してもいいし、いきなり応募するのもあり。
面接時にアピールする制作物での差別化を考えると、実案件でなくても、自分でゼロから制作した作品があるとなお良いですね。
なお、学習期間ですが、会社員をやりながらでも、半年ちょっと頑張れば何とかなるはず。
ほぼニートだった僕の場合、毎日8時間×3ヶ月くらい学習していたので、会社員だと平日2時間、休日8時間くらいでしょうか。
「半年って長いな…」なと思うかもしれませんが、人生100年時代と言われる昨今、たった半年くらいで一生モノのスキルが手に入るなら、かなりコスパが良い学習という考え方もできます。
もし自分ひとりだとモチベーションを保つのが難しいと感じるなら、プログラミングスクールで効率良く勉強するのも一つの選択肢。
まずは無料でプログラミングを初めてみて、少しでも「楽しい」と感じたなら、仕事になっても毎日楽しいはず。是非頑張ってみてください。