【解説】投資とギャンブルの違いとは【投資の基本は長期保有】

投資 ギャンブル
投資とギャンブルの違いって何だろう。よく分からないので分かりやすく教えてほしいです

こういった疑問に答えます。

この記事を書いているボクは、投資を始めて2年になります。

当初はギャンブルとの違いがよく分からなくて漠然とした不安があったものの、勉強するうちに分かってきました。

投資の概念を理解しておくと、初心者の方でも始めやすいはずなので、過去のボクのような向けて解説していきます。

なお、投資は色々な種類がありますが、株式投資のみを例に解説しています。

目次

投資とギャンブルの違いとは

投資 ギャンブル 違い

投資とギャンブルの違いは、ざっくり言うと以下のような感じ。

名称 原理 概要
投資 プラスサムゲーム
→みんなが預けたお金を増やしてみんなに還元
損する人がいないケースもある
ギャンブル マイナスサムゲーム
→みんなが預けたお金を胴元が引いてみんなに再分配
必ず誰かが損をする

それぞれの詳しく解説していきます。

ギャンブルとはマイナスサムゲーム

ギャンブル マイナスサムゲーム

ギャンブルでは、参加者全員のお金を集めてから胴元(主催者)が手数料(数十%)を引いた後、参加者に再分配しています。

つまり、マイナスサムゲームということ。
(サムとは合計という意味なので、取り分の合計がマイナスになるという意味)

パチンコ屋であれば、お客さんのお金を一旦預かって、店側に利益が残るように出玉や還元率を調整していますよね。

その他のギャンブルとその還元率一覧はこちら。

種類 還元率
パチンコ 約80%
競輪・競艇 約75%
競馬 約74%
宝くじ 約46%

仮に宝くじを1万円分買っても、5,000円ほど引かれてから再分配されるのでかなりの損ですね。。。(笑)

実際、経済学では「宝くじは愚か者に課された税金」と比喩されたりします。

もちろん、宝くじを買うことを全面否定しませんが、儲ける手段としては合理性に欠けるということです。

まとめると、ギャンブルの1番の特徴は、勝者がいれば必ず敗者がいるということです。

投資とはプラスサムゲーム

投資 プラスサムゲーム

投資とは、みんなから預かったお金をプラスにしてから再分配してもらえる見込みのあるものを言います。

株式投資では、A社という企業に投資をした時、A社の業績が伸びれば株価も上がって投資家が儲かるという仕組みです。

この場合、誰かが損をしたから利益が発生したのではなく、企業が事業の売上によって得た利益をプラスして再分配されているので損した人はいません。

投資の大きな特徴は、勝者がいても、必ず敗者がいるとは限らないということですね。

投資はリスク分散が基本

勘の良い方なら気づくかもしれませんが、会社の業績が上がらない可能性ももちろんあります。

最悪、企業が倒産なんてしてしまえば、投資したお金がゼロになる可能性も。

そういったリスクを避けるために、基本的に投資は分散投資を行います。

集中投資 分散投資

たとえば、元金100万円をA社にだけに集中投資するんじゃなく、A~E社に20万円ずつ分散投資させます。

すると、仮にA社がつぶれても損害は20万円だけですし、残りの4社が頑張ってくれればプラスになることもあります。

手軽に投資のリスクを分散できる投資信託

初心者にとっては、どの会社に投資したら良いか分からないですよね。

そこで便利なのが、投資信託

投資信託とは、株式などの詰め合わせパックで、少額(年に0.02%程度)の手数料を払うだけで数百~数千といった株式や債券に分散投資できる金融商品です。

ちなみに、つみたてNISAの指定金融商品にもなっています。
» 参考:【超初心者向け】つみたてNISAとは?【図解で簡単に解説】

たとえばボクが買っている投資信託は、S&P500(アメリカに上場している代表的な500銘柄の指標)に連動しています。

アメリカの500社もの会社に分散できているので、かなりのリスク分散になっていますね。

こういったある指標に連動した投資信託をインデックスファンドと呼びますが、イメージとしては下記のような値動きをしています。

SP500

細かく上下しつつ、全体的に右肩上がりになっていますね。

世界経済は長期的に見れば右肩上がりになると言われており、実際に現在までこのようになっています。

もちろん今後はどうなるか分からないものの、投資信託は株式を分散投資させるのに最適な金融商品です。

ギャンブル性のあるものは投機と呼ぶ

株式を短期的に売買して利益を得ることを投機と呼びますが、これは投資とは違ってギャンブル性の高いものです。

グラフが映ったパソコン画面を何個も並べている映像を見たことがあるかもしれませんが、1日に何回も株取引を繰り返すデイトレーダーと呼ばれるものですね。

ギャンブルとの違いは、胴元がいない、ゼロサムゲームということ。
(正確には取引所に売買手数料など引かれるので、若干のマイナスサムゲームになります)

ちなみに、投機で勝つには高度な技術や経験が必要なので、初心者が手を出すのは避けた方が無難。

ここで大切なポイントは、株式を買っていても必ず投資とは限らないということです。

投資の基本は長期保有

投資 長期保有
投資と聞くと、「1~2年くらいで何倍にもして億万長者になる」というイメージがあるかもしれませんが、それはほとんどが投機と呼ばれる、ギャンブル性の高いものです。

投資は基本的には、10年20年と長期スパンを前提として行われることが多いです。

たとえば、先ほど説明した投資信託の投資期間は、どれだけ短くても5~10年は見ておくべきですし、利回りも年3~6%くらいが目安。

つみたてNISAでは非課税期間が20年となっているので、やはりこれくらいの期間は想定しておくべきということですね。

もちろん投資なのでリスクがあります。今後も順調に右肩上がりになるとは限りませんが、定期預金の利息(年0.2%ほど)を期待するよりはるかにマシかと思います。

このように、過去データを見ると比較的堅実な投資信託ですが、「今すぐお金が欲しい!」という人には全く向かないのが特徴です。

もちろん、個別に株式を買っていく時でも、基本的には長期的な運用が前提。

「一発逆転!」みたく、派手なイメージとは違い、意外と地味なのが投資本来の姿です。

投資とギャンブルの区別をハッキリさせよう

投資 ギャンブル 区別

これまでをまとめますと、以下のとおり。

名称 原理 概要
投資 プラスサムゲーム
→みんなが預けたお金を増やしてみんなに還元
損する人がいないケースもある
ギャンブル マイナスサムゲーム
→みんなが預けたお金を胴元が引いてみんなに再分配
必ず誰かが損をする
投機 ゼロサムゲーム
→みんなが預けたお金をそれぞれが取り合う
得した人がいたら必ず誰かが損をする

こう考えると、いかにギャンブルでお金を増やすのは難しく、非合理であるかが分かります。

もちろん、ギャンブルを全面否定するつもりは無く、大事なのは、「自分が今何をしているのか」を理解しているかどうかです。

「これはギャンブルだけど、自分は楽しんでやっている」というなら、それが正解。

宝くじも、たまに買うとワクワクできますし(笑)

どちらにも良い点悪い点がありますが、キチンと違いを認識しつつ賢くお金と付き合っていきましょう!

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